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帰ウルトラマン名鑑戯画  Archive

鵺の啼く夜は恐ろしい

テロチルス

 始祖怪鳥 テロチルス ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第16話 「大怪鳥テロチルスの謎」 ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 43

飛んでみろ 落ちてみろ 死んでみろ 泣いてみろ
暗い街 暗い海 暗い空 暗いくらい
暗い暗い暗いくらいくらいクラーイ

ザ・スターリン 「Bird」より 『trash』(1981年 ポリティカル)収録 作詞:遠藤ミチロウ


 前回のバードンに続き、火山由来の怪鳥をもう一羽。テロチルスです。尤も此奴の場合、棲み処である悪島の噴火を回避すべく東京へ飛来したのだから、寧ろ「火山嫌い」なのでは?でも口から硫黄成分を含む糸(?)を吐くあたり、やっぱり火山とは切っても切れぬ間柄なのでしょう。バードンと共に。
 さて。この硫黄入りの糸をビルに絡ませ、テロチルスは都心に巨大な巣を拵えます。で、この巣。白雪のような見た目とは裏腹に、これが排気ガスなどの一酸化炭素と結合すれば、人間を失明させる猛毒ガスに化学変化するという、まあ何て容赦の無い恐ろしさ!さすがは意趣返しの作家、上原正三氏の筆が冴え渡ります。なんてー。
 そんなテロチルスが登場する第16・17話の前後編。名鑑では、自ら築いた巣居を前に佇立する、後編の有り様を活写したのもでしたが。こちらは前編の、悪島におけるウルトラマンとの対峙を構成してみました。
[次回は、主人そっくりの敵の姿に戸惑うあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • テロチルス         : 『帰ってきたウルトラ怪獣名鑑』シリーズ 怪獣総進撃
                       10 怪鳥テロチルス 東京大空爆          (バンダイ 2007年)
  • 帰ってきたウルトラマン  : 『帰ってきたウルトラ怪獣名鑑』シリーズ 地球頂きます!
                        02 残酷!光怪獣プリズ魔             (バンダイ 2007年)
  • 台座             : 『ゴジラ全集』シリーズ3rd. 1965 怪獣大戦争  (バンダイ 2006年)
  • 岩               : 『ゴジラ名鑑』 03 モスラ対ゴジラ          (バンダイ 2002年)

壺蛸

タッコング

  オイル怪獣 タッコング ~『帰ってきたウルトラマン』 第2話 「タッコング大逆襲」  ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 39

 一度はウルトラマン(まだ郷と合体する前の)によって海底へ放逐されるが、好物のオイルを求めて再び東京湾に出現。上陸を果たし、港湾施設に迫るタッコングです。
 これがタコ!?今でこそテレビ番組で、様々な奇態を呈するタコのあれやこれやに、お目にかかる機会も多くなりましたが。「タコと言えば八本足」という、往時のコモンセンスを根底から転覆させてしまうようなその姿。しかし一方でタコとして不思議と合点がゆく有り様に、度肝を抜かれたものです。新シリーズの幕開け、真っ先に画面に登場した怪獣でもあったし。
 『ウルトラQ』のスダール(第23話)や『ウルトラセブン』のガイロス(第42話)、そして『ウルトラマンタロウ』のタガール(第7話)や『ウルトラマン80』のダロン(第17・18話)など。また等身大ヒーロー物に目を転ずれば、『超人バロム1』のタコゲルゲ(第13・14話)やら『人造人間キカイダー』のタコヤマブキ(第31話)やら。ここいら辺りが、“八本足タコ怪獣(怪人)”の王道に該当する朋輩でしょうか。タッコングも、「茹で上がったタコの足が頭部に向かってクルクルッと巻き上がっている」状態に、まあ見えなくもありません。ですがやっぱり、“タコ怪獣”としては相当な変化球と言えるでしょう。

そんな訳で。タッコング以前に存在した異端ダコー!
・ダコーダ(『マグマ大使』第25話-第28話):吸盤と軟体の表徴を以って“タコ”とするその潔さ!
・ダコラー(『ジャイアントロボ』第1・11話):人型を準えるシルエットは、寧ろヒトデ怪獣?

[次回は、極北で主人に楯突いた白銀のあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • タッコング     : 『HGウルトラマン』シリーズPART.15 タッコング大逆襲編 (バンダイ 1998年)
  • 台座・港湾施設 : 『ゴジラ名鑑』 06 ゴジラ×メカゴジラ              (バンダイ 2002年)
  • クレーン      : 『ウルトラ怪獣名鑑』シリーズ3
                  08 来たのは誰だ(ケロニア)                  (バンダイ 2003年)

都会生まれ

ツインテール

古代怪獣 ツインテール ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第5話 「二大怪獣 東京を襲撃」 ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 35

 初音ミクだとか、ツンデレの代名詞だとか、昨今ではすっかりお株を奪われてしまった感のある“ツインテール”です。卵からの孵化直後、阿鼻叫喚と化した新宿駅西口界隈のイメージで構成してみました。
 今更多くを語る必要もない傑作巨編。個人的な思い入れを挙げれば、ツインテール誕生の瞬間。割れた卵殻の下、幼生(?)のツインテールを被嚢していた薄膜が、ビロ~ッと伸長されるあの有り様!生物学的に適正かは兎も角、“生命”の活写としては謹言この上も無く適切でしょう。もうひとつ。身体を振動させながら進撃する操演と、軋むような不快音。それらと相俟って、ヤツの奇態は初めて活きるのではないでしょうか。
 ところでこの巨大生物生誕の騒動の渦中、友人らとショッピングにあった坂田アキ(演:榊原るみ)が閉じ込められてしまう地下街ですが。スバルビル辺りでしょうか。現在居住している場所から程近く、そこいらを通りかかる度に、彼女の不遇を想い出したり、出さなかったりしていますよ。もう15年以上も。
[次回は、鯨飲したガソリンが仇となったあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • ツインテール : 『アートワークスコレクション ~featuring 開田裕治~』シリーズPart.2 (メガハウス 2006年)
  • 台座      : 『ウルトラパノラマファイト』シリーズ ラウンド2                  (バンダイ 2007年)
                03 にせ超人三つどもえ決戦!!
                (ニセ・ウルトラマンVSにせウルトラセブンVSエースロボット)
  • 建物      : 『ゴジラ全集』シリーズ3rd.
                1999 ゴジラ2000ミレニアム                             (バンダイ 2006年)

田舎育ち

グドン

  地底怪獣 グドン ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第5話 「二大怪獣 東京を襲撃」   ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 34

 奥多摩第2採石場に出現したグドン。郷・岸田ら搭乗のアロー機から見た塩梅に、気持ち俯瞰気味に設えてみました。好物のエビ(ツインテール)を喰いに上京する前、ヤツがまだ田舎で燻っていた頃のイメージです。
 ムチ状の両腕、鋭利な鱗板が攻撃的に立錐した表皮、そして僅かな情感の介在をも許さぬ眼と。“残忍”を地で行く完璧な外貌。しかし一点、唯一点の隙を挙げるならば、所謂“おでこぐつ”の靴先のように円やかなトゥ。ツメは疎か指の構造さえ端折られたそこだけは、風体に似合わずそこはかと無くキュートです...ね?
 根城の田舎を飛び出し、食事をする為に新宿へ向かったグドン。それが結局あんな大事に。エビひとつ食べるのも命懸けというお話し。
[次回は、その田舎者の餌食となったエビ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • グドン : 『アートワークスコレクション ~featuring 開田裕治~』シリーズPart.2  (メガハウス 2006年)
  • 台座  : 『ゴジラ全集』シリーズ3rd. 1968 怪獣総進撃                  (バンダイ 2006年)

腐朽の名作

デットン

  地底怪獣 デットン ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第3話 「恐怖の怪獣魔境」     ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 29

 着ぐるみの劣化を好い事に、それを新怪獣にデッチ上げた珍プレー、いや台所内情。使い回しとはまた違ったスーツの転用例として、しばしば口の端に上る楽屋四方山話の一。このような“裏出自”でファンから親しまれる、謂わば変り種でしょうか。はい、腐り朽ちたテレスドン、即ちデットンです。
 幼少期。その胡散臭さと切なさに、胸躍らせた『ウルトラファイト』。そして程無くして放映開始された「新しいウルトラマン」。早々第3話に登場したこの元テレスドンですが、私には何の抵抗も無くすっと入って来ましたよ、すっと。好きなんですよね、こういった間に合わせのチープさが。何か憎めなくって。
 ところで本エピソードは、ウルトラマンが初めて複数の怪獣を同時に相手にした、言うなれば劃期的事変。それまでの作劇では、「何匹怪獣が登場しようとも、最終的にウルトラマンと戦うのは唯一匹」というのが、まるで決まり事のように常套でした。この因習との訣別によってウルトラマンは容易く窮地に陥るようになり、結句「人間臭いウルトラマン」像が作られていったのでしょう。そういった含意からすれば、サドラと共にこのデットンも、実は実はシリーズの中で重要な位置付けにある訳です。
[次回は、好青年は世を忍ぶ仮の姿、実は核ドロボー...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • デットン(テレスドンを使用) : 『円谷倉庫』シリーズ1          (バンダイ 2008年)
  • 台座               : 『ゴジラ名鑑』 03 モスラ対ゴジラ   (バンダイ 2002年)
  • 台座(奥)            : 『ゴジラ全集』シリーズ3rd.
                         1975 メカゴジラの逆襲         (バンダイ 2006年)

四つん這い革命

キングザウルス三世

古代怪獣 キングザウルス三世『帰ってきたウルトラマン』 第4話「必殺!流星キック」ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 22

ズルッと出て来た怪獣は 智慧の優れた悪い奴
キングザウルス三世だ
それでどうした悪い奴 ウランを食べて大暴れ
序でにバリアで身を護る

「怪獣音頭」より2番抜粋 作詞:東京一 作曲:すぎやまこういち 歌唱:ハニー・ナイツ 1971年


 名鑑シリーズでは、『ウルトラ怪獣戯画』の第1弾(2005年)にアソートされたキングザウルス三世。ですが光波バリアに囲繞された体裁であった為に、フレアー状のヴェールの向こうに肝腎の主役の姿が見えず、流星キックを繰り出さんとするウルトラマンを配した折角の拵えも、何だか索漠としていました。「バリアを張り巡らせている」という趣向は心憎いのですが、如何せん成型素材の選択抽抜に難があったようです。で此度はオーソドックスに、怪獣主体で名鑑風に仕立ててみました。
 このキングザウルス三世は、四足歩行型怪獣としては、着ぐるみに劃期的な試みが施されています。それまでの四脚タイプは、操演の理由上どうしたって後肢の膝が地面に付いてしまい、正直「赤ん坊の這い這い」と評定されても致し方無いものでした。ところが此奴めに到っては、前肢共に後肢も直立。決して膝行させない、生物的にも説得力のあるシルエットを実現させたのです。同時に足の裏側が常に下方を向き、静止時にはピタッと接地しているという頗る付き!更にダックスフントのように四肢を短くする事で、中に入った人間の体型を否定しました。加えて過剰に長い首と尾も、人型の掩蔽・糊塗に一役買っています。こういった創意からは、新シリーズに賭けた意気込みが伝わるというもの。爾後、ステゴン(第10話)やシーモンス(第13・14話)、エレドータス(第15話)と、このインノベーションは徹底されます。
 さて注目したいのは、キングザウルス三世の断末魔。背後からトドメのスペシウム光線を喰らって横倒れ、左後肢を揚げピクピクと痙攣するその有り様です!最早「中に人が入っている」なんて匂わせない挙措。並べて新機軸による構造、であるからこその上首尾と言えるでしょう。
[次回は、屠られた超獣の怨念が合体したあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • キングザウルス三世 : 『HGウルトラマン』シリーズPART.4 永遠なる勇者編 (バンダイ 1995年)
  • 台座           : 『ゴジラ全集』シリーズFinal
                    1973 ゴジラ対メガロ                     (バンダイ 2007年)

窮場

バット星人

 触覚宇宙人 バット星人 ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第51話 「ウルトラ5つの誓い」 ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 ⑰ ★

 次郎とルミ子を人質に捕り、球場のスタンドで気焔を吐くバット星人です。この等身大時には、伊吹隊長が投げたナイフに倒れ、巨大化しては、ウルトラマンが投擲した槍(ウルトラクロス)で串刺しにされて絶命。意外と刃物に弱く、戦国武将を髣髴とさせる鎧風の装甲は、あれ虚仮威しだったのでしょうか。
 「ウルトラ抹殺計画」を実行すべく、宇宙恐竜ゼットンを手懐け、自らはMATを壊滅状態にまで追い遣った、成る程最終回には相応しい大物っぷりを発揮。しかし反面、女子供を毒手に掛けようとしたり、留守中に空き巣に入りMAT基地を破壊するあたり、狡すっ辛さもまた一入でした。
 バット星人が待ち構えていた球場は“東亜スタジアム”。特定の施設を指定してくるセンスも、侵略宇宙人らしからぬ行動で解せません。寧ろショッカーとか、等身大ヒーロー物における悪の組織の流儀と言えるでしょう。観覧席に佇む姿が、奇異に映ります。
 スポンサー(ロッテ)の計らいは別として、何故舞台を球場に据えたのでしょうか?ひょっとしたら、「ゾフィ・マン・セブンらがピンチに駆けつけ4兄弟でゼットンを倒す」なぁんて、刺激的な展開が勘案されていたのかもしれません。そうなれば、役者揃いの“オールスター戦”。夢の球宴に用意された場所は...って、穿ち過ぎですね。
 結局球宴は夢のまま。フニャフニャなゼットンもさっさと片付けられ、首謀者がその名に冠した“バット”は火を噴かず終い...。
 [次回、餅を喰いに月からやって来たのは勿論あいつ...] (怪獣ラァーヴ)

Data :

  • バット星人    : 『ウルトラ怪獣戯画』シリーズ ウルトラ兄弟ラストバトルSPECIAL
                 02 ウルトラ5つの誓い                          (バンダイ 2008年)
  • 台座       : 『仮面ライダー怪人名鑑』シリーズ3 ~人喰い怪人編~
                 10 ゲルショッカー全滅!首領の最後!!(ヒルカメレオン)  (バンダイ 2004年)
  • 鉄骨(奥)    : 『仮面ライダー怪人名鑑』シリーズ2
                 06 仮面ライダー新1号                         (バンダイ 2003年)

巧み凝らして思案為せど

バルタン星人Jr

 宇宙忍者 バルタン星人Jr
                  ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第41話「バルタン星人Jrの復讐」 ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 ⑨ ★

 建造中のビルをロボットに改築。その内部にMATたちを閉じ込め、ウルトラマンの戦意を挫いてしまおうと、作戦の動向を虎視眈々と窺うバルタン星人Jrです。2007年に発売された名鑑シリーズ本家の物とは別に、計器パネルの前で息巻く様子を、等身大のイメージでアレンジしてみました。
 さて。「父の仇討ち」を目的としたご自慢の「ビルガモ作戦」はしかし、手抜き工事によって解れを見せてしまいます。脆弱な通常建材を使用した壁に大穴を開けられ、そこから人質に逃げられてしまう始末、間抜け。草葉の陰の父君も、これじゃあ浮かばれませんね。
 ところで“ジュニア”という名付け。後のドリー・ファンク・ジュニア(米国インディアナポリス出身のプロレスラー)やブロッケンJr.(ゆでたまご作・『キン肉マン』登場の超人)、そして千原ジュニア(吉本興業所属のお笑いタレント)など。“ジュニア系譜”のルーツは、何を隠そう此奴です。ウソです。
 [次回は、ウルトラ警備隊の医務室で醜怪な緑色の姿を晒したあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • バルタン星人Jr : 『キャラエッグ ウルトラマン』シリーズ                   (バンダイ 2004年)
  • 計器盤      : ㊤『ウルトラパノラマファイト』シリーズ ラウンド3
               06 翻訳機はラジオ?サウンド誤解大決戦!(ラゴンVSザラブ星人)   (バンダイ 2008年)
                 ㊦『ウルトラ怪獣名鑑』シリーズ ファイナルコンプリートエディション
               04 遊星から来た兄弟(ザラブ星人)                       (バンダイ 2006年)
  • 台座       : 『ウルトラ怪獣名鑑』シリーズ ウルトラセブン編1
               08 地底GO!GO!GO!(ユートム)                      (バンダイ 2003年)

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