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2010年06月

鵺の啼く夜は恐ろしい

テロチルス

 始祖怪鳥 テロチルス ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第16話 「大怪鳥テロチルスの謎」 ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 43

飛んでみろ 落ちてみろ 死んでみろ 泣いてみろ
暗い街 暗い海 暗い空 暗いくらい
暗い暗い暗いくらいくらいクラーイ

ザ・スターリン 「Bird」より 『trash』(1981年 ポリティカル)収録 作詞:遠藤ミチロウ


 前回のバードンに続き、火山由来の怪鳥をもう一羽。テロチルスです。尤も此奴の場合、棲み処である悪島の噴火を回避すべく東京へ飛来したのだから、寧ろ「火山嫌い」なのでは?でも口から硫黄成分を含む糸(?)を吐くあたり、やっぱり火山とは切っても切れぬ間柄なのでしょう。バードンと共に。
 さて。この硫黄入りの糸をビルに絡ませ、テロチルスは都心に巨大な巣を拵えます。で、この巣。白雪のような見た目とは裏腹に、これが排気ガスなどの一酸化炭素と結合すれば、人間を失明させる猛毒ガスに化学変化するという、まあ何て容赦の無い恐ろしさ!さすがは意趣返しの作家、上原正三氏の筆が冴え渡ります。なんてー。
 そんなテロチルスが登場する第16・17話の前後編。名鑑では、自ら築いた巣居を前に佇立する、後編の有り様を活写したのもでしたが。こちらは前編の、悪島におけるウルトラマンとの対峙を構成してみました。
[次回は、主人そっくりの敵の姿に戸惑うあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • テロチルス         : 『帰ってきたウルトラ怪獣名鑑』シリーズ 怪獣総進撃
                       10 怪鳥テロチルス 東京大空爆          (バンダイ 2007年)
  • 帰ってきたウルトラマン  : 『帰ってきたウルトラ怪獣名鑑』シリーズ 地球頂きます!
                        02 残酷!光怪獣プリズ魔             (バンダイ 2007年)
  • 台座             : 『ゴジラ全集』シリーズ3rd. 1965 怪獣大戦争  (バンダイ 2006年)
  • 岩               : 『ゴジラ名鑑』 03 モスラ対ゴジラ          (バンダイ 2002年)

火没スル処

バードン

  火山怪鳥 バードン ~ 『ウルトラマンタロウ』 第19話 「ウルトラの母 愛の奇跡!」  ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 42

火山の島に生まれし君よ 弓状の島で育ったおのこ
真白い布に鮮血のいろ たなびく国のひとりのおのこ
昭和も遠くになりにけり されど 金色のオーラ 放ちてやまむ

ヤプーズ 「君の代」より抜粋 『Dadada ism』(1992年 東芝EMI)収録 作詞:戸川純


 なんて訳で。火山に生まれ火山に没した“火の鳥”、バードンの最期です。その出自、そして末路。そう、まるであのラドン(『空の大怪獣ラドン』1956年 東宝)のような生きザマでしたね...。
[次回、火山生まれの怪鳥をもう一羽...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • バードン : 『DGウルトラマン』シリーズ3                 (バンダイ 2010年)
  • 台座   : 『ゴジラ全集』シリーズ2nd. 1989 ゴジラVSビオランテ (バンダイ 2005年)

蟷螂の斧

ドラコ

    彗星怪獣 ドラコ ~ 『ウルトラマン』 第25話 「怪彗星ツイフォン」       ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 41

 ツイフォン彗星の通過直後に地球へ飛来。日本アルプスの雪山に降り立つ瞬間、若しくはレッドキング(2代目)の突進を躱そうと飛び立つ瞬間、のドラコです。名鑑シリーズではレッドキングとの対峙を切り取ったもので、小じんまりとした仕様でした。ドラコ単体のラインナップがあったとすれば、こんなイメージでしょうか。
 緑色のボディと膜質の薄い翅、そして両手のカマと。宇宙怪獣にカマキリやバッタの要素を附帯させる趣向が斬新で、個人的には主役のレッドキングよりも此奴に惹かれてしまいます。当初の設定では、「右手が巻き取り式のムチ」という事になっており、実際のスーツもそのように作られました。撮影段階で両手ともカマに変更されてしまい、「もしムチだったらどんな戦いを繰り広げたのだろう」なんて、ちょっと残念に思ったり...。
 先述どおり本エピソードの主役は、二度目の登板となる人気者のレッドキング。いくらタイトルに掲げた“ツイフォン”出身の怪獣であっても、斬られ役は斬られ役。翅を毟り取られ逆エビ固めでK.O.なんて、まあ哀れな末路。
[次回は、火山に生まれ火山に没したあの鳥...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

フフクなフクロウ

ウインダム

    カプセル怪獣 ウインダム ~ 『ウルトラセブン』 第24話 「北へ還れ!」    ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 40

 北極圏はベーリング海辺り、どこかの島嶼か。カナン星人の灯台によって電子頭脳を狂わされ、主人のセブンに一頻り楯突いた後、「本来の敵に向かえ!」と諭されている飼い犬、ウインダムです。
 ミクラスでもアギラでもない。「敵に操られる」といった役どころが、精悍な顔立ちとは裏腹に、何故か似合ってしまうウインダム。生物と言うよりも、ロボットみたいな外貌だからでしょうか。若しくは電子頭脳と言えども所詮は機械、変調を来たし易いという事なのでしょうか。いずれにせよ生物と機械の狭間で揺れ動く、微妙な生命体であるからこそ、懐柔されるキャラクターとして適任なのかも知れませんね。で、このウインダムの不従順。TBS系列お笑いテレビ番組『リンカーン』で、41年振りに再現(?)されてますよ。詳しくはこちら
 ところでカナン星人ですが。「北極圏は我々の物」などと、少々遠慮がちな侵略の意志をしかし、殊更尊大に宣巻いております。何故極北限定?彼ら種族にとって、過ごし易い場所なのですかねぇ?
[次回は、彗星通過直後、日本アルプスに飛来したあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • ウインダム           : 『ウルトラ怪獣名鑑』シリーズ ウルトラセブン編             (バンダイ 2003年)
                          02 姿なき挑戦者
  • ウルトラセブン         : 『ウルトラ怪獣戯画』シリーズ ウルトラ兄弟激闘史Ⅲ         (バンダイ 2007年)
                          02R ウルトラセブン参上!(帰ってきたウルトラマン・ウルトラセブン)
  • 台座 (手前)         : 『ウルトラ怪獣戯画』シリーズ ウルトラ兄弟激闘史Ⅰ         (バンダイ 2006年)
                          05 銀河に散った5つの星(ウルトラマンA対エースキラー)
  • 台座 (奥)           : 同
                          04 死刑!ウルトラ5兄弟(ウルトラマン・ゾフィ・ウルトラセブン・帰ってきたウルトラマン)
  • カナン星人の灯台型ロケット: 『HGウルトラマン』シリーズPART.48 ウルトラマンメビウス誕生編  (バンダイ 2006年)

江戸前

ネロンガ

透明怪獣 ネロンガ ~ 『ウルトラマン』 第3話 「科特隊出撃せよ」 ラァーヴ!!

江戸前といえば、モチロン ネロンガ ですよね。

ネロンガ in ToyBox ふたつ増えました。
現在、13種類 ごらんになれます。
こちらよりお越しくださいませ

(リピーターの方は、新しい画像がきちんと表示されない可能性があります。
その際は、更新ボタンを押してみてください。)

Data :

  • ネロンガ : 『円谷倉庫』Ⅱパゴス・ネロンガ・ガボラ コンパチモデル(ネロンガカラーVer.) (バンダイ 2009年)
  • 舎利
  • 海苔
  • 山葵

Recommend :

壺蛸

タッコング

  オイル怪獣 タッコング ~『帰ってきたウルトラマン』 第2話 「タッコング大逆襲」  ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 39

 一度はウルトラマン(まだ郷と合体する前の)によって海底へ放逐されるが、好物のオイルを求めて再び東京湾に出現。上陸を果たし、港湾施設に迫るタッコングです。
 これがタコ!?今でこそテレビ番組で、様々な奇態を呈するタコのあれやこれやに、お目にかかる機会も多くなりましたが。「タコと言えば八本足」という、往時のコモンセンスを根底から転覆させてしまうようなその姿。しかし一方でタコとして不思議と合点がゆく有り様に、度肝を抜かれたものです。新シリーズの幕開け、真っ先に画面に登場した怪獣でもあったし。
 『ウルトラQ』のスダール(第23話)や『ウルトラセブン』のガイロス(第42話)、そして『ウルトラマンタロウ』のタガール(第7話)や『ウルトラマン80』のダロン(第17・18話)など。また等身大ヒーロー物に目を転ずれば、『超人バロム1』のタコゲルゲ(第13・14話)やら『人造人間キカイダー』のタコヤマブキ(第31話)やら。ここいら辺りが、“八本足タコ怪獣(怪人)”の王道に該当する朋輩でしょうか。タッコングも、「茹で上がったタコの足が頭部に向かってクルクルッと巻き上がっている」状態に、まあ見えなくもありません。ですがやっぱり、“タコ怪獣”としては相当な変化球と言えるでしょう。

そんな訳で。タッコング以前に存在した異端ダコー!
・ダコーダ(『マグマ大使』第25話-第28話):吸盤と軟体の表徴を以って“タコ”とするその潔さ!
・ダコラー(『ジャイアントロボ』第1・11話):人型を準えるシルエットは、寧ろヒトデ怪獣?

[次回は、極北で主人に楯突いた白銀のあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • タッコング     : 『HGウルトラマン』シリーズPART.15 タッコング大逆襲編 (バンダイ 1998年)
  • 台座・港湾施設 : 『ゴジラ名鑑』 06 ゴジラ×メカゴジラ              (バンダイ 2002年)
  • クレーン      : 『ウルトラ怪獣名鑑』シリーズ3
                  08 来たのは誰だ(ケロニア)                  (バンダイ 2003年)

木偶の坊や

ピッコロ

  わんぱく宇宙人 ピッコロ ~ 『ウルトラマンタロウ』 第46話 「白い兎は悪い奴!」  ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 38

 ハーシー大彗星の地球接近に伴い地上に落下。ウサギを毒殺する人間の蛮行を目撃し激怒。巨大化して一頻り暴れ捲くるも、タロウに懲らしめられギブアップしたピッコロです。
 ピノキオを想起させる木製風の身体と鼻梁、腹話術人形のような下顎の開閉システム。“ピッコラ星の王子”たる者の正装なのか、中世ヨーロッパ調のそれらしい装束に身を包み、しかし頭に頂いた派手なとんがり帽子なんかはまるでピエロ!最早「突飛」だとか「奇抜」だとかの域を超越したその容貌。幾ら度量の広い『ウルトラマンタロウ』でもこれは...と呆れる一方で、ウルトラにおける怪獣の可能性をグッと押し拡げた実は実は劃期な此奴め。悪い意味でも...。
 ところで本エピソードの題材は、因幡の白兎を歌った童謡「大黒さま」から。しかし果たして当時どれだけの小学生が、これを正しく歌唱してこましていたことでしょう?
[次回は、東京湾より再上陸を果たしたあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

銀ギツネ

ウリンガ

  超能力星人 ウリンガ ~ 『ウルトラマンレオ』 第29話 「運命の再会!ダンとアンヌ」  ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 37

 窮屈な身体に耐え切れず、本来の巨大な姿となったウリンガです。
 角だらけの頭部にV字型の赤い眼、パッと見はサイボーグを髣髴とさせる珍奇なデザイン。当時銀幕ではメカゴジラが登場する(『ゴジラ対メカゴジラ』1974年)など、怪獣のメカニカル化に市場が挙って飛びついた時代ですね。
 本エピソードはダンとアンヌ(に似た女性)の再会を描いたロマンスであり、勿論旧ファンの食指を当て込んだ心算なのでしょう。ところが『狐がくれた子』という、(個人的には)馴染みの薄い昔話をベースとしていた為か、将又和服姿のアンヌにしっくり来なかったせいか、2期シリーズの中でも特に印象に残らなかった回です。この次の週の「怪獣の恩返し」でもハヤタとアキコが登場しますが、やはり民話(『鶴の恩返し』)の世界を基盤とした物語。最早別人ですね。
[次回は、ピノキオ!?...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • ウリンガ : 『HGウルトラマン』シリーズPART.33 史上最大の侵略編 (バンダイ 2003年)
  • 台座   : 『ゴジラ全集』シリーズ2nd.
             1964 三大怪獣 地球最大の決戦               (バンダイ 2005年)
  • 建物   : 『ウルトラ怪獣名鑑』シリーズ3
             09 射つな!アラシ(ザラガス)                 (バンダイ 2003年)
             『ウルトラ怪獣名鑑』シリーズ ウルトラセブン編1
             01 ウルトラセブン                         (バンダイ 2003年)

マッチポンプ

キュラソ星人

   火炎怪人 キュラソ星人 ~ 『ウルトラセブン』 第7話 「宇宙囚人303」   ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 36

 ジャックしたβ号が墜落、紅蓮の炎に包まれるキュラソ星人です。この後、胃臓に鱈腹溜め込んだガソリンに引火して爆発四散。何とも哀れな最期でした。
 ところでキュラソ星人は、何故ガソリンを求めたのでしょう?火焔を噴いて身を護る為の下準備だったのか、それとも彼ら種族にとっての摂食行動であったのか?いずれにせよ油に火。自殺行為であった事は、厘毛も争われません。ダンから「自業自得」なんて言われるまでもなく...。
 本エピソードのラストには、地球とキュラソ星間の未来における友好関係が示唆されます。ですがあのような風体の朋輩が、果たして何らの障壁も無く市井にすんなりと融け込むでしょうか?石油の消費量も半端ではなさそうだし。我々人類のコスモポリタニズムが試される局面です。そういった意味を込めて、その星を“コスモポリタス第8惑星”などと名付けたのかも知れませんね。金城哲夫氏は。
[次回は、アンヌ(?)を「ママ」呼ばわりするあの子...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

都会生まれ

ツインテール

古代怪獣 ツインテール ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第5話 「二大怪獣 東京を襲撃」 ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 35

 初音ミクだとか、ツンデレの代名詞だとか、昨今ではすっかりお株を奪われてしまった感のある“ツインテール”です。卵からの孵化直後、阿鼻叫喚と化した新宿駅西口界隈のイメージで構成してみました。
 今更多くを語る必要もない傑作巨編。個人的な思い入れを挙げれば、ツインテール誕生の瞬間。割れた卵殻の下、幼生(?)のツインテールを被嚢していた薄膜が、ビロ~ッと伸長されるあの有り様!生物学的に適正かは兎も角、“生命”の活写としては謹言この上も無く適切でしょう。もうひとつ。身体を振動させながら進撃する操演と、軋むような不快音。それらと相俟って、ヤツの奇態は初めて活きるのではないでしょうか。
 ところでこの巨大生物生誕の騒動の渦中、友人らとショッピングにあった坂田アキ(演:榊原るみ)が閉じ込められてしまう地下街ですが。スバルビル辺りでしょうか。現在居住している場所から程近く、そこいらを通りかかる度に、彼女の不遇を想い出したり、出さなかったりしていますよ。もう15年以上も。
[次回は、鯨飲したガソリンが仇となったあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • ツインテール : 『アートワークスコレクション ~featuring 開田裕治~』シリーズPart.2 (メガハウス 2006年)
  • 台座      : 『ウルトラパノラマファイト』シリーズ ラウンド2                  (バンダイ 2007年)
                03 にせ超人三つどもえ決戦!!
                (ニセ・ウルトラマンVSにせウルトラセブンVSエースロボット)
  • 建物      : 『ゴジラ全集』シリーズ3rd.
                1999 ゴジラ2000ミレニアム                             (バンダイ 2006年)

田舎育ち

グドン

  地底怪獣 グドン ~ 『帰ってきたウルトラマン』 第5話 「二大怪獣 東京を襲撃」   ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 34

 奥多摩第2採石場に出現したグドン。郷・岸田ら搭乗のアロー機から見た塩梅に、気持ち俯瞰気味に設えてみました。好物のエビ(ツインテール)を喰いに上京する前、ヤツがまだ田舎で燻っていた頃のイメージです。
 ムチ状の両腕、鋭利な鱗板が攻撃的に立錐した表皮、そして僅かな情感の介在をも許さぬ眼と。“残忍”を地で行く完璧な外貌。しかし一点、唯一点の隙を挙げるならば、所謂“おでこぐつ”の靴先のように円やかなトゥ。ツメは疎か指の構造さえ端折られたそこだけは、風体に似合わずそこはかと無くキュートです...ね?
 根城の田舎を飛び出し、食事をする為に新宿へ向かったグドン。それが結局あんな大事に。エビひとつ食べるのも命懸けというお話し。
[次回は、その田舎者の餌食となったエビ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • グドン : 『アートワークスコレクション ~featuring 開田裕治~』シリーズPart.2  (メガハウス 2006年)
  • 台座  : 『ゴジラ全集』シリーズ3rd. 1968 怪獣総進撃                  (バンダイ 2006年)

団地住まい

フック星人

  集団宇宙人 フック星人 ~ 『ウルトラセブン』 第47話 「あなたはだあれ?」    ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 33

 大所帯(1万5千人)の大規模な移住計画。なのに巨大化したのは、取り敢えず3体だけ。シリーズ最終回も間近、逼迫していた(であろう)懐から捻り出されたのは、染み垂れた御三方です。
 夜間。住民が寝静まったのを見計らって、彼らフック星人の住まう地下団地が、本来の“ふくろう団地”と入れ替わり。ビジュアル的には異なりますが、『新世紀エヴァンゲリオン』の第3新東京市なんかが、このアイデアを髣髴とさせます。しかしなかなか寝静まらない現代社会では、成立が困難なストーリーですね。
 幼少期を団地で過ごした私にとって、この「あなたはだあれ?」や「怪獣殿下」(『ウルトラマン』第26・27話)などは、思い入れが一入でした。特に本エピソードについては、受難の佐藤(演:小林昭二)は扨措き、すり替えられる側の団地住民に自身を投射。「寝ている間に知らず知らずに地下に潜ってゆくのだなぁ」なんて、胸躍らせていましたよ。夜、寝床に入るときに。ちゃんと子どもらしく。全て平仮名で書かれたタイトルも読めて、親しみ易かったし。
 さて。この回でいちばんインパクトがあったのは、オープニング・テロップの“大山デブ子”(実際はデブコ)。アングラ系女優だからって、この潔さ!ナッパ服に身を包んだあの人たち、“亜無亜危異”の歌唱に打って付けです。♪団地のおばさん...っつて。
[次回は、美味いエビを喰いに上京したあいつ...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • フック星人・団地 : 『ウルトラ怪獣名鑑』シリーズ ウルトラセブン編 史上最大の侵略
                  05 あなたはだあれ?                     (バンダイ 2004年)
  • 台座        : 『ウルトラ怪獣戯画』シリーズ ウルトラ兄弟激闘史Ⅳ (バンダイ 2007年)
                  05 ウルトラ6兄弟最後の日!
                  (ゾフィー・ウルトラマンタロウ・ウルトラマン・ウルトラマンエース)

血闘場への花道

アボラス

  青色発泡怪獣 アボラス ~ 『ウルトラマン』 第19話 「悪魔はふたたび」  ラァーヴ!!

★ 贋作・ウルトラ怪獣名鑑戯画 32

 鉱物試験所より蘇生したアボラス、街を破壊しながらの進撃です。まるで宿敵(?)バニラと引かれ合うように、お互い目指す先はオリンピック競技場、つまり現代のコロセウム...。
 レッドキングを母体にした首の挿げ換え。今でこそ人口に膾炙される着ぐるみリサイクルの駄弁ですが、昭和往時はまさかそうだとは思いもよらず、全く別のものとして見ていました。カラーリングの大きな違いもありますが、レッドキングの尖頭的なシルエットに比べ、アボラスのそれは武骨な印象。デザインを手掛けた成田亨氏に、数年間為て遣られていた訳です。幼く拙い眼は。
 本エピソードについては、撮影時に居合わせた円谷英二氏が、直接演出を指示したそうです。特にスペシウム光線のつるべ射ちなんかは、円谷氏の発案だったとか。基本的に氏が口を差し挟む事の無かったウルトラの中では、数少ない貴重な作品と言えるでしょう。
[次回は、団地には住めないサイズのお三方...] (怪獣ラァーヴ)


Data :

  • アボラス : 『円谷倉庫』シリーズ1                (バンダイ 2008年)
  • 台座   : 『ウルトラパノラマファイト』シリーズ ラウンド2  (バンダイ 2007年)
             03 にせ超人三つどもえ決戦!!
             (ニセ・ウルトラマンVSにせウルトラセブンVSエースロボット)
  • 建物   : 『ゴジラ全集』シリーズ3rd.
             1999 ゴジラ2000ミレニアム            (バンダイ 2006年)

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